仮想特定調停 PART4 特定調停の申し立てを連絡する

簡易裁判所へ申し立てをしてから数日、カリガネさんは律儀にも特定調停を申し立てた旨を消費者金融会社へ連絡することを思い立ちました。

 

消費者金融会社へは、申し立てが受理された後に簡易裁判所から消費者金融会社へ申立書と、申立受理通知を郵送するという形で連絡されます。また、その時に申し立て人、つまりカリガネさんとの間の金銭消費貸借契約書や取引履歴に基づく利息制限法の制限利率による引き直し計算の提出を依頼しています。また、この時に上記書類の提出を渋る金融会社もあるようですが、特定調停を規定する特定調停法には調停委員に対して、債権・債務の発生原因と内容等、取引や事件に関する文書の提出権限を定めていて、それを拒否すると罰金を支払わないとならないため、通常、取引履歴等の貸金業者からの情報は開示されます。

 

 

要するにカリガネさんから消費者金融会社への連絡は特には必要ないのですが、元来の性格や参考にしたwebサイトにも連絡した方が良いとの記述があり、連絡することにしたようです。

 

緊張しながら携帯電話を握りしめるカリガネさん。まず、借入金が一番少ないB社に電話をしてみました。

 

「いつもお世話になっております。そちらで借入をさせてもらっているカリガネと申します。え〜と、誠に恐縮なのですが、このたび、私、特定調停を申し立てることにしましたので、その旨をご連絡したいと思いまして」途中、緊張して訳が分からなくなりつつも特定調停申し立ての件を伝えました。

 

一瞬の間があき、電話の応対に出た女性店員の緊張が伝わってくるようです。

 

「少々お待ち願えますか?ただいま担当の者にお繋ぎしますので」担当者がいるようです。何を言われるのか戦々恐々のカリガネさん。待ち受けのメロディがことさら長く感じられます。

 

 

「はい! お電話変わりました。裁判所から連絡がきておりますので、了解しておりますよ。こちらも書類を用意しておきますので!わざわざご連絡ありがとうございます!」
と、体育会系出身者と思われる担当者の元気な対応で電話は終了。嫌味の一つや二つ位は覚悟していたので肩透かしをくった格好になったカリガネさん。その後、他の3社にも連絡をしましたが、なかには「頑張ってください」と励ましの言葉もあり、ありがたくも拍子抜けしたカリガネさんでした。

 

4社とも大手の消費者金融会社だったことと、返済が滞った末に借り手に自己破産をされて債権を免責されるよりかは、利息の引き直し計算で減額されても、一定額は確実に回収できる特定調停の方が随分とマシ、という意味で消費者金融会社の思惑もあったようです。